大神神社で千本杵餅つき
9月26日・27日の両日、音頭 太鼓打源五郎が、大神神社の講社崇敬会大祭で千本杵餅つきの音頭を取り奉ります。
千本杵は、大勢が細長い杵(竪杵)を持って一つの臼を囲み、唄に合わせて餅をつく餅つきです。
大和では、祭礼や婚礼、棟上げなど、おめでたいことがあると、村中総出で千本杵の餅をついたといいます。大神神社では、全国から集まった講員、崇敬者の皆さんと一緒に、手拍子と掛け声を合わせ、御神前で祝いの餅をつきます。
その音頭で歌うのが、宇陀郡御杖村桃俣に伝わる「桃俣伊勢道中唄(祝い唄)」と「ひょうたんや節(餅つき唄)」です。
めでためでたの 若松さまよ
枝も栄えて 葉もしげる
「桃俣伊勢道中唄」は祝いの唄で、桃俣の秋祭りでは、伝統の獅子舞奉舞の締めくくりにも歌われます。そして「ひょうたんや節」は、餅をつくときの唄です。大神神社の千本杵餅つきでは、この二つの唄で、三輪の大神さまへの感謝と、参拝された皆さんの健康、末繁昌を願って音頭を取っています。
教室で歌った唄を、今度は御神前で
先日、三輪小学校の5・6年生の音楽の授業に、ゲストティーチャーとして呼んでいただきました。
テーマは、日本の民謡。
この授業では、民謡について説明するところから始めるのではなく、まず、何も説明せずに「桃俣伊勢道中唄」を生で聴いてもらいました。
そして、「この歌は、どんなときに歌ったと思う?」と子供たちに尋ねました。
次に、三輪から伊勢へ続く伊勢本街道の地図を見せました。三輪を出て、長谷寺、榛原を通り、山を越えて桃俣、そして伊勢へ。桃俣は、三輪と伊勢を結ぶ道の途中にある村です。

授業では、大神神社で千本杵餅つきの音頭を取っている写真も見てもらいました。後半には、実際に「ひょうたんや節」に合わせて、みんなで餅つきの掛け声もやってみました。
「はー、よいしょ、ヨイショ」
民謡は、鑑賞するだけの音楽ではありません。祭りがあり、祝い事があり、人が集まり、餅をつき、みんなで声を出す。そういう暮らしの中で今も生きている唄です。
民謡を「保存」するということ
古い唄を録音して残すことも、楽譜にして残すことも大切ですが、それだけでは、唄はだんだん「昔のもの」になっていきます。
誰かが歌い、それを聞いた人が声を合わせる。音頭に合わせて餅をつく。踊りを踊る。
祭りの場で歌えば、唄は祭りの一部になる。
そして、子供たちと歌えば、また次の世代へつながっていく。
唄は、歌い、囃し、踊り、そうして場を作ってこそ伝わります。
里唄 三輪社中がやりたいのは、そういうことです。
9月26日、27日、今度は音楽室ではなく、三輪山の大神さまの御前で、全国からお参りになる皆さんと一緒に、賑やかに祝いの餅をついてまいります。
最後はもちろん、大和の手打ちでめでたくお開きでございます。



コメント