初代 神武天皇
あし原の しけしき小屋に
すがたたみ いやさや敷きて わが二人寝し
葦のいっぱい生えた原の粗末な小屋で、菅で編んだ敷物をすがすがしく幾枚も敷いて、私たち二人は寝たことだったね。
初代神武天皇は、日向から大和に東征し建国します。皇后イスケヨリヒメは、美和之大物主とセヤダタラヒメの娘。神武天皇とイスケヨリヒメが結ばれたのが、三輪山の麓、狭井川の畔で、この歌はその時のことを詠んでいます。

神武天皇は、大和の主であった大物主の娘を初代皇后にし、国の礎を確かなものにしました。
わかりやすく言えば、
大物主さま ⇒ 波平さん
イスケヨリヒメ ⇒ サザエさん
神武天皇 ⇒ マスオさん
という図式が、生まれたばかりの日本国家に安定をもたらしたのです。
イスケヨリヒメの住んでいたのは、さゐくさ(三枝・ささゆり)の咲く狭井川の畔。
イスケヨリヒメ(日本書紀では媛蹈鞴五十鈴媛)を祀る奈良市の率川神社の三枝祭には大神神社からささゆりの花が供えられます。
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